ものを作る人

東京出張の際に、blue studioさんの物件を見せてもらった。
縁木舎は、築30年以上経った古いアパート。駐車場のアスファルトを剥がして、土の庭にして、木を植えて。 部屋の中は、そこまでお金をかけず、それでも家賃はしっかりアップして、部屋も埋まったらしい。
思った以上に共用部にお金をかけるのは重要なんだなあ。メリハリの付け方がすごく参考になる。
1階は2部屋をつなげてファミリー向けの間取りに変更。ウッドデッキの外は雑木林の木を残して、まるで信州にいるような緑あふれる空間に。
何よりも、周辺環境が最高。吉祥寺駅から井の頭公園を抜け、子どもたちの声が聞こえる学校のそばへ。吉祥寺に住みたい人が多いのもうなずけるよね。
自分ひとりじゃ住まないけど、家族と東京で暮らすことがあったら、やっぱり良いよなあ、って思った。
もう一軒は、新築木造マンションのtento。お天道様から名付けたそうな。その名の通り、太陽の光で溢れる家。
設計された平宅さんに直接工夫のしどころを教えてもらった。廊下や階段を歩く足音が響かないように、建物と階段部分を繋げずにそれぞれ独立して建てていたり、2階の足音が響かないように、1階と2階の間に新しい紙を砕いたような素材を使っていたり。実際に2階で歩いてもらって、1階でどれくらい響くか聞かせてもらったけど、遠くの方で人が歩いているような、妙な静かさがあった。
それ以外にも、1階の天井高を稼ぐために、基礎よりも下に床が来るような工法を用いていたり、などなど。
こういう工夫、実際に部屋に来て、話を聞かないと、なかなかわからない。普段はインターネットで部屋の画像を見て物件を嗜んでいるけど、たまにこうして現場に来たり、作った人の話を聞かないと、物件の進化についていけないんだな、と思った。
今後は、入居者さんがお互い気持ちよく過ごせるように、大家さんも交えて入居者さんの顔合わせイベントをするのだとか。イベントをやってもお金が儲かるわけじゃないけど、そこまで含めて、物件の設計なんです、ってさらっと仰っていて、ぐさりと来た。
ものを作る人が好き。純粋に、良いものを作りたい、と思って仕事をしている人が好き。そりゃ、採算が取れないようなものは作れないだろうけど、それはそれとして、出来る限り良いものを作ろうとする気持ち、作る人なら誰でも持っていると思う。なのに、たまにどっかに飛んでいっちゃうことがある。そういうの、ダメだと思う。
blue studioさん、良い会社だな。

2018.3.20